研究課題/領域番号 |
18K07457
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52010:内科学一般関連
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研究機関 | 第一薬科大学 |
研究代表者 |
長島 史裕 第一薬科大学, 薬学部, 教授 (60228012)
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研究分担者 |
香川 正太 第一薬科大学, 薬学部, 講師 (30463201)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 2型糖尿病 / 漢方補腎剤 / インスリン / 八味地黄丸 / 牛車腎気丸 / 六味丸 / インスリンシグナル / 2型糖尿病 / 漢方医学 / インスリン抵抗性 / シグナル伝達 |
研究成果の概要 |
漢方補腎剤である八味地黄丸(HJG)および牛車腎気丸(GJG)を肥満モデルであるob/obマウスに長期投与した。その結果、インスリン負荷試験においてHJGおよびGJG投与群はコントロール群と比較してインスリンによる血糖降下改善作用が認められた。またGJG投与は2型糖尿病の高インスリン血症が有意に改善した。さらにHJG投与はob/obマウスの肝および内臓脂肪におけるAktリン酸化が、GJG投与では肝および骨格筋におけるAktリン酸化がそれぞれ有意に改善した。一方、同じく漢方補腎剤である六味丸は、少なくとも高脂肪食負荷によるインスリン抵抗性を改善しなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
3種の漢方補腎剤の糖尿病治療に対する有効性について、ある種の糖尿病モデルマウスで報告されているが、インスリン感受性改善やインスリンシグナル伝達を担うAktリン酸化の影響を解析した報告はほとんどなく、詳細な検討がなされていなかった。その中での本研究の示す意義は漢方補腎剤の2型糖尿病改善に与えるエビデンスをマウス表現型から分子メカニズムまで一貫して証明できた点で非常に大きく、ヒトへの臨床応用を行う前段階として、十分なデータを提供できたと考えられる。漢方薬を用いたインスリン抵抗性病態の改善は、安全かつ安価な糖尿病治療薬の提供を可能にし、重要な意義を持つと考えられる。
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