研究課題
基盤研究(C)
臨床検査においてステロイドホルモン等の低分子代謝物の測定は抗体を用いた免疫学的測定法(イムノアッセイ)で行われてきた。しかしながら、この方法では 結合タンパク質との解離方法の違いや、使用する抗体によって類似構造体の認識能が異なることから、各施設間で測定値が異なるという問題が起こっている。低 分子代謝物は微細な構造変化でその生理活性が大きく異なることから、正確な測り分けが求められる。これらの問題点から、欧米では早くからLC-MS/MSを用いた 測定の検査応用が進められ、大手検査センターを中心に広く利用されている。実際にアメリカ臨床化学会では例年、発表演題の15%が質量分析を 用いた演題であることからも窺える。これに対し、本邦では全く利用されていないのが現状である。 そこで本研究では、この分野でイオン化効率の悪さから最も測定が難しいとされているビタミンD・エストロゲンとアンドロゲンを対象として、LC-MS/MSを使用 した定量測定法を臨床検査に応用することを第一の目的として、臨床検査において求められる非常に高度な精度・再現性・堅牢性を兼ね備えた測定法・前処理法 を確立するとともに、測定キットの開発を行っている。 現在までにビタミンD・エストロゲンの測定法における論文を報告した。特にエストロゲンの現行イムノアッセイでは抗がん剤投与検体において偽高値を示すことがわかった。アンドロゲンについては測定法の構築・測定の安定性等の検証を終了し論文化を行なっている。 また、測定キットにはキャリブレーター、クオリティーコントロールサンプル、前処理カラム、分析カラム等の様々な構成要素が存在するが、その中でも特に重要 な誘導体化試薬における特許を国内、海外で出願し、製品化を行った。
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すべて 雑誌論文 (19件) (うち国際共著 8件、 査読あり 18件、 オープンアクセス 17件) 学会発表 (7件) (うち招待講演 2件)
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