研究課題/領域番号 |
18K07470
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52010:内科学一般関連
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研究機関 | 高知大学 |
研究代表者 |
大迫 洋治 高知大学, 教育研究部医療学系基礎医学部門, 准教授 (40335922)
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研究分担者 |
由利 和也 高知大学, 教育研究部医療学系基礎医学部門, 教授 (10220534)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 痛み / 心理社会的ストレス / 心理社会ストレス / ドパミン / ドーパミン / 社会脳 |
研究成果の概要 |
本研究において、一夫一婦制げっ歯類をパートナーと別離させると、炎症時の痛み行動が増悪し、疼痛関連脳領域のうち、前頭前野、側坐核、扁桃体の活動が低下すると同時にこれら脳領域と他の疼痛関連脳領域との機能的結合が変化することが明らかになった。さらに脳内ドーパミン産生ニューロンが豊富に存在する腹側被蓋野における痛み刺激に反応するサブリージョンの興奮パターンが異なることが明らかになった。本研究により、精神的ストレスによる痛みの増悪に脳内ドパミン回路の機能変調が関与する可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、ヒトと類似した社会性を示す一夫一婦制げっ歯類による痛みの心理社会的修飾モデルを用いている。このモデルは、絆を形成したパートナーと別離すると不安がりになり、炎症時の痛みが悪化する。今回の研究で、パートナーと同居している時に比べて、パートナーと別離すると炎症時における脳内ドーパミン回路の反応性が低下することが明らかになった。パートナーロス心理ストレスによる痛みの増悪メカニズムとして脳内ドーパミン回路の機能低下が示唆される。近年、慢性痛の患者において同様の脳内回路が変化していることが明らかになっている。本研究における成果は慢性痛の新たな治療法の確立に貢献できる可能性がある。
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