研究課題
基盤研究(C)
ストレス関連喘息の分子病態を、神経ペプチドと気道上皮バリア機能に焦点をあて検証した。神経ペプチドPACAPの受容体で、ストレス耐性分子であるPAC1や同じくストレス耐性分子であるFKBP5が、気道上皮バリア機能形成、促進に関与することを明らかにした。拘束ストレスによるストレス耐性マウスモデルでは、ダニによる好酸球性気道炎症を抑制し、肺組織のFKBP5遺伝子発現は亢進した。ストレス耐性分子が、気道上皮バリアを介して喘息病態を抑制的に制御している可能性を見出した。この研究成果を基に、喘息患者における神経ペプチドの臨床的意義と喘息重症化阻止に向けた心身医学的治療戦略の構築などを検証する予定である。
ストレスに関与する神経ペプチドが気道上皮バリア機能形成を介してストレス関連喘息の病態形成に関与する可能性を見出したことは、心身医学的アプローチ(ストレス対処、呼吸法など)によるストレス制御が、気道上皮バリアを増強し、喘息病態を制御しうることにつながる基盤となる成果であり、学術的にも臨床的にも意義があると考える。ストレス関連喘息患者への早期心身医学的アプローチ介入は、喘息重症化阻止に寄与することが期待でき、社会的意義は大きいと考えている。
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