研究課題/領域番号 |
18K07571
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52030:精神神経科学関連
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
伊藤 賢伸 順天堂大学, 医学部, 准教授 (90420851)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | ECT / ECS / BBB / 電気けいれん療法 / 電気けいれん刺激 / うつ病 / 血液脳関門 / 透過性 / 免疫療法 / depression / antipsychositics |
研究実績の概要 |
6週齢Wistar rat雄に尾静脈からfluorescein (FITC)-conjugated Affinipure Fab Fragment Goat Anti-mouse IgG (H+L)を1mg投与した。その後潅流を行い、脳を摘出した。IVISイメージングシステムを用いて、灌流後も脳に残存したFITC-IgGを測定した。その結果、電気けいれん刺激群(ECS)では、コントロールと比較して有意に蛍光が強く、FITC-IgGが多く残存することが見込まれた(p = 0.0271)。 次に6週齢のWistar rat 雄に麻酔の上で、ECS(100Hz, pulse width 0.5msec,duration 1sec, current 80mA)を行った。その後脳を摘出し、RNAシーケンスを行った。また、ECS後の長期的な形態学的な変化を確認するために、ECS11分後(直後)、5日後、30日後の脳を回収し、電子顕微鏡試料を作成した。ECS直後から、毛細血管周囲のアストロサイト終末足は腫大していた。ECS5日後には、アストロサイト終末足の腫大は一部改善していたが、一部は残存していた。ECS30日後には、コントロールとECS群で大きな違いを認めなかった。以上から、ECSで起こったアストロサイト終末足の変化は、1か月以内には正常化すると考えらえれた。RNSシーケンスの結果は現在分析中である。 以上の結果から、ECSにより、BBB透過性は変化し、IgGのような高分子であっても透過性が亢進することが示された。またECSにより起こる解剖学的な変化としてアストロサイト終末足の腫大化が観察されたが、ECS後30日にはコントロール群と変化を確認できない状態に回復していた。ECSにより安全に可逆的なBBB透過性コントロールを行うことが可能であることが示された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2022年度は引き続きコロナ禍が続き、研究員の出入りの制限、海外からの実験材料や試料の納品の遅れなどが目立っていた。動物実験室の飼育ゲージが制限され、多数のラットを同時に飼育できず、グループに分けて実験を行う必要があり、時間がかかった。
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今後の研究の推進方策 |
回収したmRNAからBBB透過性変化の中心的なたんぱく質を同定していく。疾患モデルとなるノックアウトマウスを用いた研究を行うために、ECS後のBBB透過性について、マウスでも検証を行う。BBBを分子が透過することを解剖学的に確認するために、金コロイドを用いた電子顕微鏡による観察も考慮する。 脳内に異常蛋白質が蓄積するアルツハイマー型認知症モデルなどのマウスを用いて、ECS後に抗体療法を行うことで、より確実な異常蛋白質の除去が行える可能性を検証する。
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