配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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研究実績の概要 |
本研究では、統合失調症の早期段階における神経オシレーションの変化を調べるとともに、思春期における神経オシレーションの発達過程を調べる。両者を対比することで統合失調症の予防や早期支援に有用な指標を見出すことを目的とする。 統合失調症の早期段階を対象に聴性定常反応(Auditory Steady-State Response: ASSR)を調べる研究では、以下の結果を得た。統合失調症患者では発症後早期の段階でASSRが低下しており、ASSRの低下は後の全般的な重症度を予測した(Koshiyama et al., Clin Neurophysiol, 2018)。統合失調症患者におけるASSRの低下はN-methyl-D-aspartate(NMDA)受容体機能を反映するミスマッチ陰性電位(mismatch negativity: MMN)の低下と相関した(Koshiyama et al., Transl Psychiatry, 2018)。統合失調症患者でのASSRの低下はDセリンの相対的な血中濃度と相関した(Koshiyama et al., Schizophr Res, 2019)。ASSRが興奮・抑制バランスを反映していることを示した総説を発表した(Tada et al., Clin EEG Neurosci, 2020)。ASSRとともに測定している臨床症状やMMNについても統合失調症早期段階における関連や変化を見出した。 思春期を対象にASSRを調べる研究はプロトコールを発表した(Okada et al., Psychiatry Clin Neurosci, 2019)。現在はデータ収集および解析中である。 なお、ASSRの発生源は聴覚皮質だけでなく、側頭葉、頭頂葉、前頭葉と広く分布していることを見出した(Tada et al., Cereb Cortex, 2021)。
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