研究課題/領域番号 |
18K07589
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52030:精神神経科学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
神出 誠一郎 東京大学, 医学部附属病院, 准教授 (30376454)
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研究分担者 |
菅谷 佑樹 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 講師 (00625759)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 歯状回 / 苔状細胞 / てんかん / カルシウムイメージング / DREADD |
研究成果の概要 |
海馬歯状回にある苔状細胞は側頭葉てんかんの病態と深く関わることが知られているが、その性質はほとんど不明だった。本研究では、苔状細胞特異的に遺伝子操作が可能なマウスと、in vivoカルシウムイメージングという先進的な技術を組み合わせ、覚醒した状態でてんかん発作時の苔状細胞の活動を可視化することができた。その結果、行動上のてんかん発作とともに苔状細胞の活動性が亢進するという特徴と、苔状細胞の活性時に同じ歯状回の顆粒細胞の発火が促進することを明らかにした。これらの研究により、側頭葉てんかんのてんかん原性獲得メカニズムの一端が明らかになり、今後新たな治療法の開発につながることが期待される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
苔状細胞は側頭葉てんかんの特徴的所見である海馬硬化と関連が深いことが知られるが、その機能や役割はこれまでほとんど不明だった。本研究では、てんかん発作の最中に苔状細胞の活動性をリアルタイムで可視化することや、苔状細胞だけの活動をコントロールする技術を用いて、てんかん発作中における苔状細胞の役割の一部を明らかにすることができた。特に苔状細胞の活動性上昇に応じて、海馬歯状回で神経ネットワークを共有する顆粒細胞の同期性の活動が上昇することがわかったことは、側頭葉てんかんの発症のメカニズム解明に近づく結果であり、学術的な意義だけでなく、新たな治療法の開発につながることで社会的にも大きな意義がある。
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