研究課題/領域番号 |
18K07616
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52030:精神神経科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
豊島 学 国立研究開発法人理化学研究所, 脳神経科学研究センター, 研究員 (90582750)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 統合失調症 / CRMP2 / カルボニルストレス / 神経発達 / iPS細胞 / 神経発達障害 / AGE修飾 |
研究成果の概要 |
GLO1 KO iPS細胞から作成した神経細胞では、神経突起の伸長低下が見られた。AGE修飾タンパク質を解析した結果、CRMP2がAGE修飾のターゲットとなることが明らかとなった。CRMP2のAGE修飾サイトを解析した結果、複合体形成に関わる部位にAGE修飾が集積していた。更にAGE修飾されたCRMP2は、不可逆的な凝集化を起こし、微小管の束化機能が大きく低下することが明らかとなった。以上のことから、カルボニルストレスの亢進は、AGE化CRMP2の不可逆的な凝集化を介して、微小管の束化不全を誘導し、神経細胞の発達障害を引き起こすことで、統合失調症の発症脆弱性に繋がることが考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
カルボニルストレスを伴う統合失調症において、AGE修飾を受けたCRMP2タンパク質が多量体化して細胞骨格の制御機能を失うことが疾患病態の基盤にある可能性を初めて示した。 これまでカルボニルストレスがどのように統合失調症の病態を引き起こすのか不明であったが、患者由来iPS細胞と原子レベルの構造解析によって新しい分子経路が明らかになった。カルボニルストレスを伴う統合失調症の詳細な分子病態が明らかになったことにより、統合失調症における分子標的治療・創薬、及び発症予防法開発を促進する基盤となる。
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