研究課題
基盤研究(C)
本研究では、腫瘍の核医学的診断や治療に資する新しい放射性標識環状ペプチド薬剤の探索に資する標識前駆体ペプチドライブラリーの合成法について検討した。ケイ素-放射性臭素交換反応による標識合成を念頭に置き、ケイ素置換基を有する環状ペンタペプチドの合成法を検討した。N末端をBpoc(2-(4-biphenylyl)-2-propyloxycarbonyl))基で保護したアミノ酸をビルディングブロックとしたペプチド鎖伸長と固相環化脱離により標識前駆体ペプチドを純度良く得ることができた.応用研究としてRGD配列を持つ環状ペプチドのスクリーニングに資するパーシャルライブラリーの構築も行った.
腫瘍特異的に集積するペプチドを様々な放射性同位元素(RI)で標識した薬剤(放射性標識ペプチド)は,核医学的診断や治療への応用が期待されている化合物群である.すでにいくつかの薬剤が実用化されているが,より幅広い疾病に対応するためには各疾患に特異的な分子標的に結合するペプチドの開発が重要になる.本研究では薬剤候補となる環状ペプチドを効率よく選別するための化学合成可能なRI標識ライブラリーの構築に向けた基礎研究を行い、標識前駆体ペプチドを純度良く短時間で合成できる方法を開発することができた.本研究で開発された標識前駆体の迅速合成法により今後の薬剤開発に寄与するものと期待される.
すべて 2023 2022 2019 2018
すべて 雑誌論文 (4件) (うち国際共著 1件、 査読あり 3件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (6件) (うち招待講演 1件) 産業財産権 (1件)
Peptide Science 2022
巻: - ページ: 97-98
Organic & Biomolecular Chemistry
巻: 17 号: 1 ページ: 165-171
10.1039/c8ob02394h
Bio Industry
巻: 36 ページ: 75-81
Oncotarget
巻: 9 号: 77 ページ: 34554-34566
10.18632/oncotarget.26177