研究課題/領域番号 |
18K07643
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 東京女子医科大学 (2021-2022) 杏林大学 (2018-2020) |
研究代表者 |
町田 治彦 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (70439834)
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研究分担者 |
横山 健一 杏林大学, 医学部, 教授 (20383680)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 超高精細CT / 逐次近似再構成 / 深層学習再構成 / 高空間分解能 / 被ばく低減 / 造影剤減量 |
研究実績の概要 |
今までのCTに比べてはるかに高い空間分解能(解像度)を有する超高精細CTに逐次近似再構成法を併用することで、非常に微細な構造や病変を高画質で描出できるので、さまざまなCT検査で大幅な診断能の向上とX線被ばくの低減が期待されている。本研究では、脳、頭頚部、体幹部、骨関節などの領域で超高精細CTと逐次近似再構成法の併用がもたらす画質の改善と被ばくの低減を検討し、その臨床的有用性を解明する。 令和4年度は引き続き頭部CT血管造影では脳動脈穿通枝を主な対象として、上記の臨床的有用性につき招待講演などを行いつつ、論文化を進めている。 主に体幹部CTにおけるさらなる画質向上や被ばく低減の目的に人工知能による深層学習を応用した画像再構成法も導入されている。この深層学習再構成法は高性能な逐次近似再構成法により再構成された画像データを教師画像としている。本再構成法も画像ノイズを著明に低減できるとともに、逐次近似再構成と比較して計算時間が短く、自然な画質が維持できるという特長がある。造影腹部骨盤CTでは逐次近似再構成法に加えてこの深層学習再構成法の併用による大幅な被ばく低減、造影剤減量の妥当性を引続き検討している。また、令和3年度の研究代表者の施設異動に伴い、二重エネルギーCTと深層学習再構成法の併用による造影剤減量、さらに画質改善、診断能向上の可能性も検討している。本研究課題においても、すでに国内・国際学会で成果を発表し、招待講演などを行いつつ、論文化を進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究の予定項目として、超高精細CTと逐次近似再構成法を併用し、① 脳CT血管造影で脳動脈穿通枝の描出能を向上するための検査法の最適化を検討すること、② 体幹部CT血管造影での末梢血管の描出能の改善とその臨床的有用性を検討すること、③ 頭頚部、胸部、骨関節CTでの被ばく低減を考慮した画質の改善とその臨床的有用性を検討すること、を挙げている。このうち、①における検査法の最適化のためのファントム実験にあたり、令和3年度の研究代表者の施設異動に伴い、依然として予備的なファントムでの検討に終始している。②、③については前年度と同様の課題がありつつも、その克服に努めている。また、前年度と同様にコロナ禍の影響を受けたが、現施設で対応しやすい二重エネルギーCTに関連した研究にも発展させている。
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今後の研究の推進方策 |
次年度以降は、令和4年度までに得られた成果につき、さらに論文化を進めていく。特に、画質向上と被ばく低減のみならず、診断能の改善についても検討していく。引き続き、超高精細CTと逐次近似再構成法の併用とともに超高精細CTと深層学習再構成法の併用の有用性も検討していく。さらに、二重エネルギーCTと深層学習再構成法の併用の有用性も検討していきたい。
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