研究課題
基盤研究(C)
悪性腫瘍の進行度を評価するTNM分類は、がん治療の進歩に伴い改訂が繰り返されてきた。第8版(2017年1月改訂)では、口腔癌のT因子に腫瘍浸潤の深さ(深達度)が追加され、術後病理標本における基底膜から最深部までの距離と定義されている。口腔癌の中で最も頻度の高い舌癌を対象に術前MRIによる深達度を評価し、術後病理所見と比較した。症例毎に腫瘍と正常臓器の3次元的位置関係から適したMRI計測法を選択することによって、深達度評価の正確性や再現性が向上することを明らかにした。さらに、術前MRIを用いた深達度評価がリンパ節再発の予測因子となる可能性を見いだした。
口腔癌の画像診断として、腫瘍厚に関する報告は散見されるが、深達度に関する詳細な検討は不十分である。術前の臨床T分類として、本研究は腫瘍と正常臓器の3次元的位置関係から深達度を計測するMRI評価法を考案した。また、術前MRI所見が頸部リンパ節再発の予測指標となる可能性は、予防的頸部郭清術の適応決定など治療方針に大きな影響を及ぼすと考えられる。治療前画像診断は口腔癌のみならず他部位の癌にも不可欠であり、波及効果が期待される。
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