研究課題/領域番号 |
18K07774
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
|
研究機関 | 産業医科大学 |
研究代表者 |
岡崎 龍史 産業医科大学, 産業生態科学研究所, 教授 (50309960)
|
研究分担者 |
香崎 正宙 産業医科大学, 産業生態科学研究所, 助教 (90717977)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
|
キーワード | 放射線適応応答 / p53遺伝子 / 低線量放射線 / 寿命延長効果 / p53 / 加齢 / バイオマーカー / 寿命延長 / 寿命 / microRNA |
研究成果の概要 |
p53遺伝子正常の8週齢マウスでは、2 cGy照射後3Gy照射した群は、3Gy単独照射群よりも寿命が延長した。p53遺伝子ヘテロマウス(p53量が半分)や40週齢マウスでは寿命延長効果がなかった。8週齢に比べ40週ではp53遺伝子の発現が減少しており、アポトーシス発生は2cGy+3Gy群と3Gy群で差がなかった。生命現象において重要な役割を担うmicroRNAの解析では、0Gy、2 cGy、2cGy+3Gy、3Gyの各照射群で発現するmicroRNAが異なった。バイオマーカーとなるmicroRNAがある可能性が示唆された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
低線量放射線影響を評価することは難しい。あらかじめ低線量被ばくしたのち高線量被ばくすると、高線量被ばく単独の影響が軽減する。放射線適応応答という現象で、低線量被ばくの影響を科学的に証明できる唯一の方法である。 今回、p53遺伝子壊変マウスを用いて、寿命を指標として放射線適応応答がみられるかどうか観察した。p53遺伝子正常の8週齢マウスでは寿命延長効果がみられ、p53ヘテロマウス及び40週齢マウスでは延長しなかった。ゲノムの守護神と言われるp53遺伝子が放射線適応応答に重要な役割を果たしている。様々な変異源でもみられる現象であり、福島原発作業員の影響を評価する上で意義のある成果である。
|