研究課題/領域番号 |
18K07775
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
泉 雅子 国立研究開発法人理化学研究所, 仁科加速器科学研究センター, 専任研究員 (00280719)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | DNA修復 / 重粒子線 / DNA二本鎖切断 / 細胞周期 |
研究成果の概要 |
重粒子線により生じるDNA二本鎖切断修復は、X線に比べて相同組換えへの依存度が高いとされるが、生体内の大部分の細胞やがん幹細胞の多くは相同組換えが機能しない静止期にある。本研究では、静止期のヒト正常線維芽細胞における重粒子線照射後のDNA二本鎖切断の修復経路は非相同末端結合であり、代替的非相同末端結合や一本鎖アニーリングは機能していないことを明らかにした。一方、対数増殖期にあるG1期の細胞では一本鎖アニーリングに関与するタンパク質がDNA損傷に応じてクロマチンに結合していることが観察され、より突然変異を誘発しやすい修復経路も関与していることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
重粒子線は先進的ながん治療法として利用されているが、重粒子線に固有のDNA損傷の修復反応は、完全に解明されていない。本研究では静止期の哺乳類細胞における重粒子線照射後のDNA二本鎖切断修復機構を分子レベルで解明するとともに、その結果引き起こされる染色体異常や突然変異のリスクを評価し、二次発がんの危険性を予測し治療最適化のための基盤データとする。また、本研究の成果は宇宙空間における有人飛行の放射線リスク評価にも寄与する。
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