研究課題
基盤研究(C)
小児の急性脳炎・脳症は、発症まで健康に過ごしていた児に重篤な後遺症を残すことが多く、患児のみならず家族への心理的社会的影響も大きい。疫学調査は行われているが病態解明が不十分であり、特異的な治療法も開発されていない。本研究では急性散在性脳脊髄炎、多発性硬化症、および視神経脊髄炎を中心とした後天性脱髄性症候群に焦点を絞り、臨床情報とエキソーム解析による遺伝的情報を組み合わせ、小児ADSの最適なオーダーメイド治療のための情報基盤の作成と、多能性幹細胞由来神経細胞およびグリア細胞を用いて病態解明を行った。
後天的な中枢神経系の炎症性脱髄を特徴とする神経疾患の総称であり、急性散在性脳脊髄炎、多発性硬化症、視神経脊髄炎を含む概念である。疫学調査の情報によると我が国の小児ADEMの推定罹患率は小児10万人当たり年間0.40人、小児MSの発症頻度は小児10万人当たり0.69人、NMOの発症頻度は小児10万人当たり0.06人であり、その発症には遺伝的因子が関与する。iPSCから神経細胞への分化し培養することができた。
すべて 2020
すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 1件)
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