研究課題/領域番号 |
18K07893
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52050:胎児医学および小児成育学関連
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研究機関 | 久留米大学 |
研究代表者 |
松石 豊次郎 久留米大学, 付置研究所, 客員教授 (60157237)
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研究分担者 |
児島 将康 久留米大学, 付置研究所, 教授 (20202062)
高橋 知之 久留米大学, 医学部, 准教授 (20332687)
御船 弘治 久留米大学, 医学部, 客員准教授 (70174117)
山下 裕史朗 久留米大学, 医学部, 教授 (90211630)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | レット症候群 / MECP2遺伝子 / バイオマーカー / ジストニア / グレリン / iPS細胞 / モデル動物 / 振戦 / 睡眠 / 全エキソーム解析 / 自律神経症状 / 突然死 / 不整脈 / 肺炎 / Rett症候群 |
研究実績の概要 |
レット症候群(RTT)は神経発達症の病態解明の鍵となる疾患で、自閉症傾向、知的障害、てんかん、ジストニア、振戦、自律神経症状などを示すが、詳細な病態は 不明で有効な治療法はない。現在まで、モデル動物、ES細胞、iPS細胞、RTT患者のiPS細胞を確立し、基礎的・臨床的に、1. 病因・病態解明、2. バイオマーカー確立、3. 新規治療法開発研究を行なってきた。 1. 典型例のRTT患児・者の約9割においてMECP2の変異が認められるが、残りの1割で、FOXG1,CDKL5等の遺伝子変異以外に、SHNK3遺伝子、HDAC8遺伝子、STXBP1 遺伝子変異により発症したRTTを報告した。今回、新たにwhole exome sequencing (WES)を用いて77例のMECP2遺伝子変異を認めなかったRTT、RTT-like phenotypeの解析を共同研究で行い、24の新規遺伝子を発見し報告した。 2. バイオマーカーに関しては、基礎実験、モデル動物実験から、ドパミン、ノルアドレナリンに関する新たな発見、および睡眠に関する因子が見つかり報告した。 3. 新規治療法開発では、グレリンがRTTの病態に重要な役割も持っていると仮説を立て証明し、4名でパイロット臨床研究を行い、世界で初めてRTTにおける難 治のジストニア、振戦、自律神経症状、摂食に対する有効性を確認し国際誌に報告した。長期治療を行った2人のRTT患者で、4年、2年にわたって安全性、有効性 を確認し、PMDA訪問後、多施設共同研究に向けてプロトコル作成しジストニア評価項目のvalidation、Feasibilityを含め準備中であり、国内外 の製薬企業2社が関心を持ち協議中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
全体的には順調に研究は遂行できているが、ジストニアの重症度評価の確立が望まれる。 ジストニアの他覚的な評価に、国際的な重症度評価で報告されているBurke-Fahn-Marsdenジストニア評価スケール(BFMDRSと略す)を用いる事を検討し、pmdaの対面助言でも機構での承認を得ている。BFMDRSの日本語訳を用いて、国内で4名の評価は既に行ったが、日本国内でのValidationがされていない。
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今後の研究の推進方策 |
バイオマーカーに関しては、基礎実験、モデル動物実験から、ドパミン、ノルアドレナリンに関する新たな発見、および睡眠に関する因子が見つかり報告した。ジストニアの重症度評価に関しては、国際的な重症度評価で報告されているBurke-Fahn-Marsdenジストニア評価スケール(BFMDRSと略す)の日本語訳を用いて、日本小児神経学会、日本神経学会の協力を得てValidationを行う予定である。
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