研究課題/領域番号 |
18K07930
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53010:消化器内科学関連
|
研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
岡田 浩介 筑波大学, 附属病院, 病院講師 (80757526)
|
研究分担者 |
石毛 和紀 筑波大学, 医学医療系, 客員研究員 (20597918)
蕨 栄治 筑波大学, 医学医療系, 講師 (70396612)
正田 純一 筑波大学, 医学医療系, 教授 (90241827)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
|
キーワード | NASH / NASH肝癌 / p62 / Nrf2 / 臓器連関 / 組織細胞特異的レスキューマウス / 非アルコール性脂肪性肝炎(NASH) / NASH肝発癌 |
研究成果の概要 |
p62およびNrf2遺伝子二重欠失(DKO)マウスは,高脂肪食摂餌で重症脂肪性肝炎と39%に肝癌を発症した.DKOマウスをベースに,脂肪細胞または肝細胞にのみp62を発現する組織細胞特異的p62レスキューマウスを作製したところ,肝細胞のp62レスキューは脂肪性肝炎の炎症線維化を抑制し,肝癌の発症を14%に低下させた.NASH肝癌臨床標本についてp62の免疫染色を行い,患者情報と比較解析を行った.非癌部のp62染色強度と局在は,肝炎症,線維化と関連したが,癌部のp62発現強度と局在は,病理学的悪性度やT因子と相関しなかった. p62はNASH進展と肝癌発症に対して防御的に機能すると推測された.
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)は,単純性脂肪肝から発生し,肝硬変,肝癌へ進行する致死的疾患にも関わらず,その発症機序は未解明であり,確立された薬物治療も存在しない.本研究は,DKOマウスに高脂肪食を摂餌させるという簡便な方法でヒトNASHおよび肝癌に類似する新規モデルを作製したことにより,NASH肝発癌のメカニズム解明に寄与すると考えられる.また,基礎と臨床の両面から,肝細胞のp62がNASHと肝癌に対して防御的な役割を果たすことを見出し,p62が新しいNASHの治療標的と成り得る可能性を示した点で意義が大きい.
|