研究課題/領域番号 |
18K07939
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53010:消化器内科学関連
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研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
石村 典久 島根大学, 学術研究院医学・看護学系, 准教授 (40346383)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 好酸球性消化管疾患 / 好酸球性食道炎 / 好酸球性胃腸炎 / 性差 |
研究成果の概要 |
好酸球性消化管疾患は病変の罹患範囲により好酸球性食道炎(EoE)と好酸球性胃腸炎(EGE)に分類されるが、EoEが男性優位に生じる原因は不明である。今回の検討では、EoEの食道粘膜におけるCAPN14関連遺伝子の発現については男女間の差は有意でなかったが、食道扁平上皮株を用いたオルガノイド培養系において、dihydrotestosterone (DHT)を添加した上皮では透過性に関連する遺伝子の発現変化を認めた。また、EoEとEGEにおける腸内細菌叢の発現について次世代シークエンサーを用いて評価し、EoEとEGEにおける腸内細菌叢のパターンに相違を認めたが、男女差は有意ではなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年、先進国を中心としてアレルギー疾患の増加が指摘されており、衛生環境の改善などの環境的要因が大きく影響していると考えられている。アレルギー疾患の中で明確な男女差があるのはEoEのみであるが、性差の原因は不明である。今回、男性ホルモンであるDHTが食道上皮のバリア機能に影響する可能性を初めて示した。この結果は、高齢者では発症の男女差がなくなる点とも一致している。また、EoEとEGEでは腸内細菌叢のパターンに違いが見られており、病変の分布との関連性を示唆する結果であった。今回の検討はEoEの病態形成機序や好酸球性炎症の罹患範囲に関わる要因を明らかにする上で意義のある結果と考えられる。
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