研究課題/領域番号 |
18K07994
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53010:消化器内科学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
内野 康志 東京大学, 医学部附属病院, 届出研究員 (00748725)
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研究分担者 |
中川 勇人 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (00555609)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 肝細胞癌 / 癌起源細胞 / 混合型肝癌 / 肝再生 / 細胞系譜解析 |
研究成果の概要 |
3週齢のAxin2-CreERTマウスにタモキシフェンを投与することで、肝細胞全体のうち肝静脈側約1/3、すなわちzone3をgenetic labelできる方法を確立した。5つの肝癌マウスモデルを用いて細胞系譜解析を行った結果、zone3は発癌ポテンシャルが高い細胞集団を多く含んでいる可能性が示唆された。しかし病態によって肝再生様式が大きく変化し、結果としてzone1や2からの発癌が促進される場合があることも明らかとなった。また肝癌細胞特異的遺伝子改変誘導を目的として、AFP-CreERTマウスの樹立に成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、zone3肝細胞をgenetic labelingすることによって、肝細胞癌がどのzoneからできやすいのかを明らかするという、全く新しい視点から行われた研究である。本研究結果から、zone3は発癌ポテンシャルが高い細胞集団を多く含んでいる可能性が示唆された。zone3肝細胞は肝静脈内皮細胞からのWntシグナルを受けて同経路が活性化した状態にあるが、Wnt-βカテニン経路の活性化は肝発癌の特に初期段階に重要であると報告されており、同経路の阻害が肝癌予防に有用な可能性が示唆された。また今回新たに樹立されたAFP-CreERTマウスは肝病態の解明に非常に有用なツールになると期待される。
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