研究課題
基盤研究(C)
B型肝炎ウイルス(HBV)粒子の出芽、放出、細胞間伝播について、HBV粒子のホスホリパーゼA2感受性、超遠心後の浮遊密度、電子顕微鏡所見、小胞体や多胞体機能に関わる分子のノックダウン、エクソソームの関与を指標に解析し、C型及びD型肝炎ウイルス(HCV及びHDV)とも比較した。HBV感染性粒子の出芽部位の詳細な同定には至らなかったが、HBVとHCVのエンベロープの性状及びHBVとHDVの脱殻過程の差異を明らかにし、HBV感染細胞からの感染伝播は、個々のHBV粒子の放出のみならず、HBV粒子やHBVゲノムを包含するエクソソームを介する放出と標的細胞による貪食の経路が関与することを明らかにした。
B型肝炎ウイルス(HBV)とC型肝炎ウイルス(HCV)の感染性は、ある種のホスホリパーゼA2により非常に効率よく中和されるが、中和の機序は、HCVではエンベロープ破壊であるのに対して、HBVでは脱殻阻害であり、両ウイルスで明らかに異なることを実証した。また、HBVとD型肝炎ウイルス(HDV)は同じエンベロープを有しているが、細胞内侵入後の脱殻の過程が、両ウイルスで明らかに異なることを実証した。さらに、HBV感染細胞からの感染伝播に、HBV粒子やHBVゲノムを包含するエクソソームが関与することを実証した。これらの研究成果は、HBVのウイルス学的性質を明らかにするうえで重要なものと考えられる。
すべて 2021 2020 2019 2018
すべて 雑誌論文 (9件) (うち国際共著 5件、 査読あり 9件、 オープンアクセス 6件) 学会発表 (16件) (うち国際学会 8件、 招待講演 1件)
Toxicon
巻: 191 ページ: 25-37
10.1016/j.toxicon.2020.12.007
巻: 188 ページ: 55-64
10.1016/j.toxicon.2020.10.014
Asian Pacific Journal of Tropical Medicine
巻: 13 ページ: 8-16
巻: 13 号: 1 ページ: 8-16
10.4103/1995-7645.273568
International Journal of Peptide Research and Therapeutics
巻: None (0nline) 号: 2 ページ: 811-821
10.1007/s10989-019-09888-2
J. Virol
巻: 93 号: 6
10.1128/jvi.02203-18
Natural Product Communications
巻: 13 ページ: 1579-1582
Bio-protocol
巻: 8 号: 10
10.21769/bioprotoc.2855
巻: 8 号: 9
10.21769/bioprotoc.2830