研究課題/領域番号 |
18K08028
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53020:循環器内科学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
河原崎 和歌子 東京大学, 先端科学技術研究センター, 特任准教授 (50424594)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 加齢 / 食塩感受性 / 高血圧 / Wnt / Rho / Klotho / 食塩感受性高血圧 |
研究成果の概要 |
加齢に伴い高血圧の罹患率が増加し、食塩感受性も亢進することが疫学研究で知られていたが、その機序は不明であった。私達は高齢マウスを用いて、加齢に伴い血中の抗加齢因子Klothoが減少した状況下で食塩を過剰に摂取すると、血管収縮経路のWnt5a-RhoA系が活性化して血管収縮反応が亢進し高血圧を発症する機序を明らかにした。また、加齢性高血圧はKlothoの補充やWnt阻害薬、Rhoキナーゼ阻害薬により有意に抑制されることを示した。本研究により高齢者高血圧の新規治療法を提示するとともに、減塩の重要性を発信した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
学術的意義としては、Wnt non-canonical経路が加齢現象や高血圧発症に関わる事、重要な血管収縮物質であるアンジオテンシンⅡ(AngⅡ)による血管収縮にはWnt5aが必要でありWnt5a-RhoA経路の活性化を介して生じ、Klothoにより抑制されることを初めて明らかにした。また、高齢マウスの腎動脈ではAngⅡへの感受性が増大しており、食塩摂取時にWnt-RhoA経路活性化による血管収縮性の増強が腎動脈で生じ、腎血流が低下して高血圧を発症する機序を証明し、Klotho補充にて正常化することを示した。また社会に高齢者高血圧の新規治療法を提示するとともに、減塩の重要性を発信した。
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