研究課題
基盤研究(C)
我々はマウス心筋梗塞モデルを用いて、梗塞後に心外膜脂肪においてinterleukin (IL)-3を産生するB細胞が誘導されることを見出した。IL-3受容体発現細胞を検討すると、主に梗塞部位のmacrophage, monocyteにその発現が認められた。これらmyeloid cellはMI後の炎症性サイトカインの主なsourceであるため、マウス骨髄細胞よりBone marrow-derived macrophageを誘導し、IL-3で刺激すると、IL-1β, IL-6, CCL2などの炎症性サイトカインが強力に誘導されることが明らかとなった。
循環器疾患における心外膜脂肪の意義を示した研究は少ない。本研究はIL-3を介した心外膜脂肪と心臓monocytes/macrophageのクロストークが梗塞後の過剰な炎症を誘導・増幅する機序を示すのみならず、心外膜脂肪がどのように循環器疾患に影響を与えるのかを明らかにする研究になり得る。さらにはヒト検体を用いた臨床研究へ発展する可能性を秘めており、心筋梗塞後心不全を予防する新規治療法開発に繋がる可能性がある。
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すべて 雑誌論文 (3件) (うち国際共著 1件、 査読あり 3件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (3件) (うち招待講演 2件)
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