研究課題/領域番号 |
18K08134
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53030:呼吸器内科学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
山田 充啓 東北大学, 大学病院, 講師 (00396483)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | COPD |
研究成果の概要 |
本研究では、COPDにおけるLHX9の役割を解明することを目的とした。COPD患者のⅡ型細胞ではLHX9のmRNA発現が上昇していた。さらに多変量回帰分析にて、LHX9の発現量は対標準1秒量と統計学的に有意な相関を示すことが明らかになった。次にA549細胞を炎症性サイトカインや酸化ストレスで刺激したところinterferon-γ(IFNγ)がLHX9のmRNAおよび蛋白質の発現を増加させた。さらにRNA干渉法を用いて、LHX9がA549細胞の細胞死感受性を亢進させることを示した。本結果からCOPD病態では、IFNγがⅡ型細胞のLHX9発現を増加させ細胞死感受性を亢進させる可能性が考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究はLHX9によるⅡ型細胞の機能制御がCOPD病態の形成に重要な役割を持っている可能性を示唆した。現在行われているCOPDに対する治療は、気管支拡張薬やテオフィリン製剤を用いた気流閉塞の解除が主体であり、気道・肺組織のリモデリング制御等、根本的な治療は開発されていない。本研究結果から、COPDのⅡ型細胞の脆弱性にはIFNγ-LHX9シグナル伝達経路が関与している可能性が示唆されたが、COPDにおいてこの経路を抑制することで、COPD肺組織においてⅡ型細胞の幹細胞活性を維持できる可能性がある。このことは、現在世界中の脅威となっているCOVID-19肺炎の重症化阻止にも役立つ可能性がある。
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