研究課題/領域番号 |
18K08162
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53030:呼吸器内科学関連
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研究機関 | 千葉県がんセンター(研究所) |
研究代表者 |
末永 雄介 千葉県がんセンター(研究所), 発がん研究グループ 発がん制御研究部, 研究員 (80581793)
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研究分担者 |
横井 左奈 千葉県がんセンター(研究所), 遺伝子診断部, 部長 (30372452)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 小細胞肺癌 / 下垂体 / ホルモン / シナプス / スパイン / 下垂体前葉ホルモン / OTX2 / LHX3 / PAX6 / POMC / 神経分化 / MYCN / 神経内分泌性格 / 下垂体分化 / 3次元培養 / 化合物スクリーニング |
研究成果の概要 |
小細胞肺癌は最も生存率が低い肺癌であり、化学療法や放射線療法といった古典的な治療法以外に有効な治療法はない。我々は、小細胞肺癌の一群が下垂体前葉の発生初期を制御する転写因子を高発現し、90%以上の5年生存率を示すことを発見した。本研究では、小細胞肺癌の分化や脱分化を誘導することで、治療感受性を増強できるかを調べた。その結果、一部の小細胞肺癌細胞では3次元培養により、下垂体分化経路の活性化が起こり、神経分化が誘導されることが明らかになった。また、薬剤スクリーニングにより神経分化後の小細胞肺癌細胞では神経のシナプスやスパイン形成に重要な因子の阻害剤が細胞増殖を抑制することが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
難治性がんの一部は神経分化し、ホルモンを産生する。このような癌は神経系以外からも発生するが、どのような機構で癌細胞が神経分化するのかはわかっていない。我々は肺癌において下垂体発生経路が活性化され、神経分化とホルモン産生が促進されることを発見した。本研究では、肺癌の治療薬を開発することを目的とし、下垂体発生経路を阻害する薬剤を化合物ライブラリーからスクリーニングした。その結果、神経細胞で重要なシナプスやスパイン形成の阻害剤が神経分化した肺癌において有効な薬剤候補である可能性が明らかになった。
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