研究課題/領域番号 |
18K08166
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53030:呼吸器内科学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
市川 朋宏 東北大学, 大学病院, 助教 (20405450)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 気管支喘息 / アレルギー / ダニ / 気道上皮細胞 / ミトコンドリア新生 / 気道上皮 / 上皮バリア機能 / ミトコンドリア / PGC1alpha / ダニ抗原 / アレルゲン / SRT1720 / 脱アセチル化酵素 / PGC1α / tight junction protein / E-Cadherin |
研究成果の概要 |
本研究は喘息病態としてダニ抗原による気道上皮細胞の機能破綻におけるミトコンドリア新生の役割を検討した。ダニ抗原を気道上皮細胞に投与するとミトコンドリア新生の主要な調節因子であるPGC-1αの発現が低下するとともに、E-cadherinとZO-1などの細胞間結合蛋白の発現が減少し、経上皮細胞抵抗の低下を認めた。さらにミトコンドリア量の減少も認めた。PGC-1αの活性化剤であるSRT1720を投与するとダニ抗原による気道上皮細胞の機能低下が抑制された。本研究の結果によりPGC-1αを標的とした治療戦略が新たな気管支喘息の治療法になり得ることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は喘息病態として代表的なアレルゲンであるダニによる気道上皮障害のメカニズムをミトコンドリア新生という今までにない切り口から検討したものである。その中でミトコンドリア新生の主要な調節因子であるPGC-1αがダニ抗原による気道上皮障害に関与していることを示し、PGC-1αの活性作用を持つSRT1720がダニ抗原による気道上皮障害を改善させる作用を持つことが明らかになった。これらの結果から、PGC-1αを標的とした喘息の新規治療戦略が有用である可能性が示唆され、さらに気道上皮機能の回復という今までにない治療薬の開発の基礎になる可能性もあり、本研究は今後の喘息治療の発展に意義のあるものと考える。
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