肺上皮細胞における転写因子の加齢性機能低下とCOPDの発症様式との検討

• 研究課題/領域番号: 18K08176
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 基金
• 応募区分: 一般
• 審査区分: 小区分53030:呼吸器内科学関連
• 研究機関: 京都大学
• 研究代表者: 佐藤 篤靖 京都大学, 医学研究科, 助教 (30706677)
• 研究期間 (年度): 2018-04-01 – 2021-03-31
• 研究課題ステータス: 完了 (2020年度)
• 配分額: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円); 2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円); 2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円); 2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
• キーワード: COPD / C/EBPα / 老化 / 喫煙曝露 / 線毛上皮細胞 / 肺上皮

研究成果の概要

転写因子C/EBPαは肺の傷害時に様々な刺激から生体を守るために活性化する。しかしながら老化した個体ではその活性を発揮する事ができず、本来の恒常性を保てない事を証明してきた。慢性閉塞性肺疾患は長期にわたる喫煙の結果、比較的高齢者で発症する不可逆的な肺破壊と気流閉塞を呈する疾患であり、老化と疾患発症メカニズムの関連が強く示唆される。本研究においてC/EBPαノックアウトマウスを用いてCOPDモデルにおける細胞特異的な個体の変容を明らかにし、ヒト肺病変との相似性と類似性を検討し、成果を得た。

研究成果の学術的意義や社会的意義

COPDは日本人にとって多くの人口を占める疾患であり、身体活動性の低下や寝たきりなど社会問題として重要な課題を多く含む。根治的な治療方法はなく、対症療法に限定され新規の治療方法が期待される。老化により欠落した因子の検討により新たな治療ターゲットが期待される。

研究成果

• [国際共同研究] Boehringer Ingelheim GmbH(ドイツ)
• [雑誌論文] Serine Protease Imbalance in the Small Airways and Development of Centrilobular Emphysema in Chronic Obstructive Pulmonary Disease. (2020)
  • 著者名/発表者名: 4.Uemasu K, Tanabe N, Tanimura K, Hasegawa K, Mizutani T, Hamakawa Y, Sato S, Ogawa E, Thomas MJ, Ikegami M, Muro S, Hirai T, Sato A.
  • 雑誌名: Am J Respir Cell Mol Biol. 巻: 63 ページ: 67-78
  • 査読あり
• [雑誌論文] Serine Protease Imbalance in the Small Airways and Development of Centrilobular Emphysema in COPD. (2020)
  • 著者名/発表者名: Kiyoshi Uemasu, Naoya Tanabe, Kazuya Tanimura, Koichi Hasegawa, Tatsushi Mizutani, Yoko Hamakawa, Susumu Sato, Emiko Ogawa, Matthew J Thomas, Machiko Ikegami, Shigeo Muro, Toyohiro Hirai, Atsuyasu Sato
  • 雑誌名: Am J Respir Cell Mol Biol. 巻: NA
  • 査読あり / 国際共著
• [学会発表] 慢性喫煙による末梢気道線毛上皮細胞傷害からの再生に及ぼすプロテアーゼ活性についての検討 (2019)
  • 著者名/発表者名: 上桝潔, 佐藤篤靖, 田辺直也, 長谷川浩一, 谷村和哉, 濱川瑶子, 水谷達志, 佐藤晋, 平井豊博
  • 学会等名: 日本呼吸器学会
• [学会発表] Regulation of Protease Activity in Distal Airway Is Critical for Ciliated Cell Regeneration during Chronic Cigarette Smoke Exposure (2019)
  • 著者名/発表者名: Kiyoshi Uemasu, Naoya Tanabe, Kazuya Tanimura, Koichi Hasegawa, Tatsushi Mizutani, Yoko Hamakawa, Susumu Sato, Emiko Ogawa, Matthew J Thomas, Machiko Ikegami, Shigeo Muro, Toyohiro Hirai, Atsuyasu Sato
  • 学会等名: American Thoracic Society 2019
  • 国際学会