研究課題/領域番号 |
18K08184
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53030:呼吸器内科学関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 (2019-2020) 北里大学 (2018) |
研究代表者 |
寺井 秀樹 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 特任助教 (50445293)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2019年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | EGFR-TKI / CRISPR/Cas9 / SHOC2 / MAPK / EGFR / lung cancer / celastrol / drug persister / 非小細胞肺癌 / CRISPR screening / drug resistance |
研究成果の概要 |
我々は、EGFR遺伝子変異陽性非小細胞肺癌細胞株に対してCRISPR/Cas9スクリーニングを用いてEGFR-TKI耐性に関わる遺伝子の抽出を行った。 薬剤耐性に関わる遺伝子として、既報のあるAXL、FGFR1に加えてSHOC2を同定した。SHOC2に関しては、近年MEK阻害剤に対する薬剤感受性との関連で注目を集めるMAPキナーゼ経路の活性に関わる足場タンパクであり、EGFR遺伝子変異陽性肺癌細胞株においては、SHOC2の発現量と薬剤感受性に相関を認めることを見出した。 さらに我々は、EGFR-TKI治療前後でSHOC2発現が変動することを臨床検体を用いた解析で明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
肺癌は日本人の癌死亡原因の中で臓器別第一位であり、予後不良の疾患である。分子標的薬の登場により、患者予後の改善を認めているものの、分子標的薬のみでの根治は困難である。そのため、薬剤耐性機構の解明とその克服は重要な課題であるが、本研究においては、日本人非小細胞肺癌で最も割合の高い遺伝子変異であるEGFR遺伝子変異陽性肺癌に対する特効薬であるEGFR-TKIに対する薬剤耐性に関わる新規遺伝子として、SHOC2を同定し、その薬剤感受性に影響を及ぼすメカニズムの一端を明らかにした。今後、SHOC2を標的とした創薬やバイオマーカーとして活用することで、肺癌薬剤耐性の克服につながることを期待する。
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