研究課題/領域番号 |
18K08203
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53040:腎臓内科学関連
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研究機関 | 福井大学 |
研究代表者 |
糟野 健司 福井大学, 学術研究院医学系部門, 准教授 (60455243)
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研究分担者 |
岩野 正之 福井大学, 学術研究院医学系部門, 教授 (20275324)
木村 秀樹 福井大学, 学術研究院医学系部門(附属病院部), 准教授 (20283187)
高橋 直生 福井大学, 学術研究院医学系部門(附属病院部), 助教 (30377460)
三上 大輔 福井大学, 学術研究院医学系部門(附属病院部), 助教 (90464586)
松本 英樹 福井大学, 学術研究院医学系部門, 准教授 (40142377)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 急性腎障害 / 酸化ストレス / レドックス / チオレドキシン / G2/M細胞周期停止 / バイオマーカー / 尿中チオレドキシン / AKI-to-CKD transition / 慢性腎臓病 / 細胞周期 |
研究成果の概要 |
レドックス制御因子Thioredoxin (TXN)とAKI-to-CKD transitionの関連を調べた。TXNはAKIの重症度に応じて尿中に増加し、尿細管で減少した。AKIによる尿細管内TXNの減少に伴って、レドックス感受性G2/M細胞周期制御因子Cdc25Cの局在変化、G2/M停止、間質線維化、血清クレアチニン上昇を認めた。一方、尿細管内TXN高発現マウスではこれらの変化が抑制された。ヒトでは、尿中TXNの上昇がAKI-to-CKD transitionを介した慢性維持透析と関連していた。 以上よりTXNがAKI-to-CKD transitionの病態に関与していることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
AKIやCKDは病因が特定されていないため、病因を標的とした個別化医療の展開が困難で、現在は病因によらず腎機能によって画一的に診断されている。一方で腎臓のレドックス調節不全を標的としてBardoxolone methylを始めとするレドックス調節薬が開発されている。病因に基づいた治療薬の登場により、分子メカニズムに基づいて適切な治療法選択に役立つバイオマーカーが求められている。 本研究成果は、尿中TXNが腎臓のレドックス調節異常を検出できることを示唆している。さらなる研究により、尿中TXNがレドックス調節薬に反応する患者を特定するコンパニオン診断薬として腎臓病の個別化医療に貢献すると考えられる。
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