研究課題/領域番号 |
18K08208
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53040:腎臓内科学関連
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
高畠 義嗣 大阪大学, 医学系研究科, 講師 (30403075)
|
研究分担者 |
猪阪 善隆 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (00379166)
高橋 篤史 大阪大学, 医学部附属病院, 助教 (10704786)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
|
キーワード | リソソーム / オートファジー / 近位尿細管 / 虚血再灌流 / シュウ酸腎症 / TFEB / 結晶腎症 / リソソームストレス / LMP / オートファジーフラックス / 脂質代謝 / 尿細管 / 慢性腎臓病 |
研究成果の概要 |
腎虚血再灌流(IRI)負荷では、オートファジーが活性化され、腎保護的に機能する。しかし急性期を過ぎた48時間後には、リソソームの形態・機能異常を認め、オートファジーが十分に活性化できていなかった。このリソソームストレスには脂質代謝異常が関与しており、PPARαアゴニスト投与により、リソソームの形態・機能異常が軽減し、腎障害も緩和された。リソソームストレスに関与する因子として転写因子TFEBに注目し、尿細管特異的TFEBノックアウトマウス(以下KOマウス)を作成し、種々の腎疾患モデルにおけるTFEBの役割を検証した。IRIでは差異はなかったが、シュウ酸腎症ではKOマウスで腎症が悪化していた。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の結果から、IRIやシュウ酸腎症マウスモデルでは、リソソーム障害(傷害)がオートファジー活性化の阻害などを介して、病態を悪化させている、「リソソームストレス」とも呼ぶべき状態が存在することが判明した。リソソームストレスの特徴の一部は、ヒト腎移植後の腎臓でも認められ、臨床的にも意義を持つものと思われる。IRIの場合、脂質代謝異常がリソソームの機能異常の原因になっており、またノックアウトマウスを用いた実験からは、転写因子TFEBの活性調節がリソソームストレスの解除を介して腎保護につながるものと推測された。今後薬剤による脂質代謝異常の改善やTFEBの活性化が治療の選択肢になり得ると思われる。
|