研究課題/領域番号 |
18K08249
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53040:腎臓内科学関連
|
研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
内藤 正吉 北里大学, 医学部, 講師 (40365101)
|
研究分担者 |
永根 大幹 麻布大学, 獣医学部, 講師 (10772064)
山下 匡 麻布大学, 獣医学部, 教授 (30220338)
川島 永子 北里大学, 医学部, 助教 (90342774)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
|
キーワード | ポドサイト / GM3 / FSGS / 糸球体硬化症 / ネフリン |
研究実績の概要 |
ポドサイトの細胞膜に発現する糖脂質GM3は、スリット膜を構成するネフリンと相互作用している。この相互作用が存在することで、ポドサイト機能が正常に保たれることを証明するため、ヒト腎生検検体及び抗ネフリン抗体モデルマウスおよびGM3sノックアウトマウスを用いた解析を行った。その結果、当初の想定通り、ポドサイトにおけるGM3発現が蛋白尿保護作用を有することを示す結果が得られている。今年度は、ヒト腎生検検体としてポドサイト単独に障害される疾患(MCNS, FSGS)ではGM3の発現低下が蛋白尿量と負の相関を示していること(Clin Exp Nephrol. 2022;261078-1085)、さらに上記モデルマウスおよび細胞を用いた 解析により、バルプロ酸が糖脂質GM3を特異的に発現増強させることで、抗ネフリン抗体からポドサイトを保護することで、蛋白尿発症を予防すること、GM3合成酵素遺伝子ノックアウトマウスが高齢ではポドサイト数が減少し、糸球体硬化病変や蛋白尿が出現するを確認した(Sci Rep. 2022;12(1):16058, Sci Rep. 2023;13(1):22487.)。更に、GM3による蛋白尿治療効果が糖尿病性腎症にも応用可能な可能性を報告した(Int J Mol Sci. 2023; 24(14):11355.)。これらの結果は、産業財産権も取得済である。 現在、バルプロ酸を用いたGM3の特異的発現増強が、他の蛋白尿を伴う糸球体疾患にも応用可能なことについて確認中である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究に関する主要な結果が計4報の論文に受理されたため。
|
今後の研究の推進方策 |
これまでGM3と蛋白尿の関係性を確認した疾患以外の糸球体疾患についての解析を進めていく。
|