研究課題/領域番号 |
18K08257
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53040:腎臓内科学関連
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研究機関 | 藤田医科大学 |
研究代表者 |
中嶋 和紀 藤田医科大学, 共同利用研究設備サポートセンター, 講師 (10442998)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 嚢胞性腎疾患群 / 糖脂質 / グルコース代謝 / 糖ヌクレオチド / グライコミクス / メタボロミクス / 細胞増殖 / 嚢胞性腎疾患 / 糖鎖修飾 / グルコシルセラミド / O-GlcNAc化 / マンノース代謝 / 多発性嚢胞腎 / グルコース化脂質 / O-GlcNAc |
研究成果の概要 |
嚢胞性腎疾患群は腎臓や肝臓に嚢胞が形成される遺伝的腎疾患であり、糖代謝や糖鎖の異常により細胞増殖が亢進し、病態が悪性化していく。本研究では糖代謝阻害剤が糖鎖合成を阻害して、嚢胞拡大を抑えるかどうかを解析した。6-アルキニルフコースは肝嚢胞を抑える可能性が示唆された一方、7-アジドキシロースは嚢胞腎細胞株の増殖を抑えた。また近年着目を浴びている2-デオキシグルコースは、糖脂質合成酵素阻害剤と併用することで効果が高まることもわかった。さらに、そのメカニズムの鍵となる分子としてGDP-2-デオキシマンノースやUDP-マンノースの存在を同定し、単糖代謝阻害剤による治療戦略に新たな視点をもたらした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
嚢胞性腎疾患群に対する薬物治療法は、唯一トルバプタンのみであり新たな治療方法の確立が望まれている。今回の研究で検討した単糖代謝阻害剤は、その阻害剤の効果を高めることで新たなシード化合物になりえる。また、その阻害剤と別経路の糖脂質代謝阻害剤さらにトルバプタンの併用は、実臨床に近い薬剤を組み合わせた新たな併用療法につながると考えている。さらに今回の研究で検出された希少糖ヌクレオチドは、糖鎖修飾の新たな制御因子になりうることから、嚢胞腎研究や生化学研究において新たな発展が期待される。
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