研究課題
基盤研究(C)
3年間の血小板インテグリンの研究成果として、以下の解析を行った。1. GPIIb-IIIaが欠損するユニークな後天性血小板無力症(aGT)の同定、解析。通常のaGTとは異なり、抗体によりGPIIb-IIIaが欠損する症例の病態を解析した。2.申請者らが同定したGPIIbのR995Wミスセンス変異に起因する先天性血小板減少症(Blood, 2011)の詳細な病態解析のため、GPIIbR995W変異のノックインマウス(マウスではR990W)の作製と解析を行った。3. 本邦で初めてkindlin-3欠損症を同定し、詳細な解析にてkindlin-3がインテグリン活性化に必須の分子であることを示した。
血管病、特に動脈血栓性疾患の発症抑制およびその制御法の開発は現代医療に課せられた最重要課題の一つであると言える。血小板は動脈血栓発症の中核を形成するだけでなく、動脈硬化進展や血管新生、組織修復に大きく関与していることが明らかとなってきた。このように血小板機能の制御機構を解明し標的分子を同定することは、出血性疾患の解明のみならず、血管病発症を制御する上で必須のことと考えられる。この観点より本研究では、申請者は稀で示唆に富むヒトの血小板インテグリンαIIbβ3(GPIIb-IIIa)異常症を同定しその分子異常を解析した。本研究の成果は、より良い血小板機能制御法の開発に寄与するものと確信する。
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すべて 雑誌論文 (11件) (うち国際共著 1件、 査読あり 10件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (12件) (うち国際学会 5件、 招待講演 2件)
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