研究課題
基盤研究(C)
好中球のミトコンドリアの形態の異常は、易感染性になる原因の一つとして報告されている。我々は、好中球の研究をするなかで、好中球を細菌性ペプチドで刺激すると、ミトコンドリアの形態が短時間に変化し、酸化的リン酸化量も増加することを見出した。そこで本研究では、細菌性ペプチドの刺激による好中球のミトコンドリアの形態変化の分子メカニズムを明らかにすることにした。研究の結果、細菌性ペプチドの刺激による好中球のミトコンドリアの形態変化には、Mitofusin 2(MFN2)が関わっているおり、この発現を抑えると、酸化的リン酸やケモタキシスも抑えられることが明らかになった。
好中球は、感染初期に働く重要な免疫細胞の一つであり、好中球のミトコンドリアの形態異常は、易感染性になる原因の一つとして報告されている。今回、本研究によって、MFN2が、ミトコンドリアの形態変化、酸化的リン酸化、走化性に重要な役割を果たしていることが明らかになった。この知見は、易感染患者にみられる病因遺伝子の発見に貢献するだけでなく、好中球以外の短時間で病原体に応答する生体防御機構を解明するうえで重要な手がかりになると考えられる。
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