研究課題/領域番号 |
18K08580
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55010:外科学一般および小児外科学関連
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研究機関 | 和歌山県立医科大学 |
研究代表者 |
中西 雅子 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (60437382)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 癌微小環境 / 酸性環境 / リンパ節転移 / VCAM-1 / 酸性微小環境 / リンパ管内皮細胞 / 酸感受性受容体 / アシドーシス / 転移 |
研究成果の概要 |
ヒト皮膚リンパ管内皮細胞(HDLEC)に酸刺激を行うと、接着因子であるVCAM-1の発現が誘導されることが分かった。また、この効果は酸感受性受容体GPR4を介していることが示された。さらに、酸性環境下ではHDLECと癌細胞との接着が促進されたが、VCAM-1抗体を処置するとこの効果は有意に抑制された。これらの結果から、癌組織において形成される酸性微小環境はリンパ管内皮細胞におけるVCAM-1の発現誘導を介してリンパ節転移に促進的に働いていると考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
癌の病期の進展ならびに予後を評価する上で、リンパ節転移は重要な因子の一つとなる。従来、リンパ節転移は、癌細胞自身が産生するリンパ管新生因子の発現に左右されると考えられてきた。本研究において明らかとなった、癌組織の酸性環境と、リンパ管内皮細胞におけるGPR4ならびにVCAM-1発現との関連性は、癌の病態形成を考えるうえで新たな知見である。また今後、リンパ節転移の予防・治療標的として、これらの分子の有用性が期待される。
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