研究課題/領域番号 |
18K08593
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55010:外科学一般および小児外科学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
穴澤 貴行 京都大学, 医学研究科, 助教 (90566811)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 膵島移植 / 細胞移植 / 免疫抑制 / 再生医療 / 糖尿病 / 免疫抑制剤 / 皮下移植 |
研究成果の概要 |
臨床膵島移植において使用されている免疫抑制剤は膵島毒性を有しており、移植後の長期成績の改善には膵島移植に適した免疫抑制療法の開発が必要である。インスリン抵抗性の改善効果やアロ反応性T細胞に対する抑制効果が報告されているMEK阻害剤に着目し検討を行った。 糖尿病モデルマウスを用いた同種異系統の膵島移植において、MEK阻害剤投与群は非投与群に比べグラフト生着期間が有意に延長し、移植後のグラフト機能も良好であった。拒絶反応回避の機序として、レシピエントのCD4陽性T細胞を介した機能分化の抑制と、移植部位である肝臓内でのアロ抗原に対するTh1/Th2免疫応答の調整が関与している可能性が示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
細胞移植である膵島移植の更なる成績改善には、少ない膵島細胞でも血糖コントロールを可能とするような移植環境の構築が必要で、臓器移植と同様のプロトコールではなく、副作用のない薬剤によるAllo反応性免疫応答の制御が必要である。今回、MEK阻害剤によるAllo反応性T細胞の抑制が膵島移植にも応用可能であることが示され、新たな免疫抑制療法の選択肢となる可能性が示唆された。MEK/ERK経路の阻害はインスリン抵抗性改善効果も有するためこの薬剤は膵島移植において理想的な薬剤となりうる。同種膵島移植ならびに細胞移植におけるMEK阻害剤の免疫抑制作用については初の報告であり、他の分野にも波及しうる結果である。
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