研究課題/領域番号 |
18K08600
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55010:外科学一般および小児外科学関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
藤村 匠 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教 (80573443)
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研究分担者 |
黄地 健仁 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教 (30803564)
黒田 達夫 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 教授 (60170130)
芝田 晋介 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 訪問教授 (70407089)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 腸管運動不全 / 人工腸管 / 歯髄細胞 / 神経堤細胞 / 発光イメージング / 腸管不全 / 脱細胞技術 / 幹細胞 / 再生医療 / 人工臓器 / 小腸移植 |
研究成果の概要 |
短腸症候群や腸管運動不全に対する新規治療として、脱細胞化技術を用いて作製した腸管scaffoldにヒト歯髄細胞を用いて再細胞化を施し、機能的な人工小腸グラフトを構築することを目標とした。脱細胞技術によりラット小腸Scaffoldを作製でき、移植するヒト歯髄細胞の性質も確認できた。しかし、経血管循環培養(2週間)による再細胞化では移植細胞の多くが循環培養経路途中の腸間膜部分に留まり、免疫組織化学では腸管scaffold内の移植細胞を証明できず、電子顕微鏡でごく僅かに確認できたのみであった。ヒト細胞であるため、4週間の循環培養の延長も試みたが生着率向上にはつながらなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
短腸症候群や腸管不全症例に対する根本的治療は小腸・多臓器移植であるが、厳しい免疫抑制を要する治療とドナー不足の問題を抱えている。蠕動しない腸管はうっ滞性腸炎の温床になる危険性を高めるだけであり、これらの問題点を解決するためには自家細胞を用いた免疫抑制を必要としない、蠕動機能を備えた人工臓器の作成を脱細胞技術を用いて作製する必要があると考えた。脱細胞技術を用いる利点は移植時に吻合する血管や腸管内の微細な血管構造を備えており、移植医療に最適と考えたためであるが類洞のようなもともと細胞通過を許容するような構造を備えた肝臓とは異なり、腸管では血管経由以外の再細胞化の方法を検討する必要性が示唆された。
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