研究課題/領域番号 |
18K08613
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
藤井 千文 信州大学, 学術研究院医学系, 助教 (10361982)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 分化型胃がん / 細胞増殖 / 浸潤 / αGlcNAc / MUC1 / PODXL / 分化型胃癌 / 腺粘液糖鎖 / 胃がん |
研究成果の概要 |
本研究グループは、胃腺粘液特異的糖鎖αGlcNAc産生量の低下が分化型胃がんの発症及び悪性度と相関していることを報告してきた。αGlcNAcの消失と胃がん悪性化との関係を明らかにするため、中分化型胃がん細胞株AGSを用いて解析を行った。 AGS細胞にαGlcNAcを産生させたところ、増殖能・運動能・浸潤能・造腫瘍能の低下が見られた。この分子機構を明らかにするため、AGS細胞でのαGlcNAc結合タンパク質の解析を行い、新規タンパク質2種をを同定した。これらのタンパク質はがんの悪性化に働くことが報告されているため、αGlcNAcの結合によりがん細胞の悪性化を抑制していることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
αGlcNAcは、がんの悪性化に従いその産生量が低下することが報告されているが、その意義は不明であった。本研究の成果は、がん細胞にαGlcNAcを産生させると悪性度が低下することを示すものである。この際にがん細胞でαGlcNAcが結合する新規タンパク質2種を同定し、MUC1へのαGlcNAcの結合が、がん細胞の悪性化を制御する分子機構についても明らかにした。これらの新たな知見の学術的意義は非常に高いと考えられる。またαGlcNAcの産生量低下が、がん細胞の悪性度を制御していることを機能的に示すことができたため、αGlcNAcが、がんの診断マーカーとしても有用であることを示唆している。
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