研究課題/領域番号 |
18K08699
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
深谷 昌秀 名古屋大学, 医学部附属病院, 病院講師 (10420382)
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研究分担者 |
梛野 正人 名古屋大学, 医学系研究科, 教授 (20237564)
國料 俊男 名古屋大学, 医学部附属病院, 講師 (60378023)
山口 淳平 名古屋大学, 医学部附属病院, 病院講師 (00566987)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | Barrett上皮 / TFF1 / 食道癌 / Barrett食道 / TFF / barrett食道 / 食道 |
研究成果の概要 |
食道腺癌の危険因子として重要なものはBarrett上皮であり、この発癌過程の詳細を明らかとすることにより新規治療法の開発につながる可能性が高い。我々はヒト食道癌切除標本とTFF欠損マウスモデルを用いてBarrett腺癌発生に対するTFFの影響を検討した。結果、TFF1欠損マウスではBarrett上皮からの腺癌発生が認められ、さらにヒト食道腺癌においてはTFF1の発現がDNAのメチル化によって抑制されていることが明らかとなった。これらの結果により、TFF1は食道腺癌の発生を抑制する癌抑制遺伝子として作用していることが示唆された。今後はTFF1を用いた食道腺癌新規治療法の開発が期待される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
集学的治療が発達した現在においても食道癌は致死率の高い悪性腫瘍であり、組織学的分類としては世界的には圧倒的に腺癌の割合が高い。食道腺癌は食道の慢性炎症と相関し、食道胃逆流症およびBarrett上皮と密接な関係がある。近年のプロトンポンプインヒビターなどの強力な制酸剤の発達やヘリコバクターピロリ除菌などの治療効果の発展にも関わらず、食道腺癌の症例数は世界的に増加しつつあり、新たな治療方針の開発が急務である。今回の研究成果によりBarrett上皮からの腺癌発生におけるTFF1の役割が明らかとなり、TFF1が今後の食道腺癌治療戦略に対して有用である可能性が示唆された。
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