研究課題/領域番号 |
18K08790
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55040:呼吸器外科学関連
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研究機関 | 大分大学 (2020) 九州大学 (2018-2019) |
研究代表者 |
小副川 敦 大分大学, 医学部, 准教授 (90432939)
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研究分担者 |
杉尾 賢二 大分大学, 医学部, 教授 (70235927)
岡本 龍郎 独立行政法人国立病院機構(九州がんセンター臨床研究センター), 呼吸器腫瘍科, 医長 (80568626)
田川 哲三 九州大学, 大学病院, 講師 (90419557)
波呂 祥 九州大学, 医学研究院, 共同研究員 (90546558)
高田 和樹 九州大学, 大学病院, 医員 (50806495)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | EGFR変異陽性肺癌 / cell / cycle / mTOR / 悪性胸膜中皮腫 / 胸部悪性腫瘍 / cell cycle / EGFR遺伝子変異陽性肺癌 / 非小細胞肺癌 / mTOR阻害剤 |
研究成果の概要 |
EGFR変異陽性肺癌について、mTORシグナル伝達経路の活性化に伴う細胞増殖の指標として、治療に直結するバイオマーカーであるCDK4の発現を検討した。細胞周期関連遺伝子であるCDK4の高発現は、EGFR変異陽性肺癌において術後無再発生存、術後全生存ともに予後不良因子であったが、野生型症例では、有意差を認めなかった。EGFR変異陽性かつCDK4増幅のあるHCC827では、siRNAによるCDK4のノックダウンにより細胞増殖が抑制されたが、細胞周期への直接的影響だけでなく、mTORのリン酸化と下流のシグナル伝達を抑制していることが判明した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
肺腺癌の半分以上を占める上皮成長因子受容体(EGFR)遺伝子変異陽性肺癌では、EGFRを標的とした治療法が開発され、進行癌においても1年以上の奏効が得られるようになっている。今回着目したmTORは、細胞増殖に重要な鍵を握っており、胸部悪性腫瘍においてもmTORの活性化が癌の悪性度と関係していることが分かっている。mTORの活性化による細胞増殖亢進のバイオマーカーとして、CDK4発現を検討した結果、臨床的にはEGFR陽性肺癌で予後不良因子であることが示された。CDK4阻害はmTOR阻害を介してEGFR変異陽性肺癌細胞の増殖を抑制することも初めて示され、今後の治療開発の礎をつくることができた。
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