研究課題/領域番号 |
18K08811
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55050:麻酔科学関連
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
倉部 美起 新潟大学, 医歯学系, 助教 (30635579)
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研究分担者 |
佐々木 美佳 新潟大学, 医歯学系, 助教 (20774061)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 青斑核 / in vivoパッチクランプ / 化学遺伝学的手法 / 薬理遺伝学的手法 / 慢性痛 / 脊髄後角 / 可塑性変化 / in vivo patch clamp / 脊髄可塑性 |
研究成果の概要 |
慢性痛成立過程で生じるシナプス可塑性変化には、興奮性神経伝達の過剰亢進だけではなく、抑制性神経回路の過剰亢進も関与しているのではないかと考え、神経損傷初期から慢性痛成立までの脊髄可塑性変化において、抑制性神経回路の変性とその果たす役割を、主に下行性抑制系に注目して解明することを目的とした。ウイルスベクターを用い、化学遺伝学的に下行性抑制系の起始核の一つである青斑核ノルアドレナリンニューロンを選択的に賦活化し、痛み応答への影響を解析した。in vivoパッチクランプ法を用いた他、行動解析や免疫組織学的解析を併せて行い、“痛み”に対する青斑核下行性抑制系の果たす役割を解明する統合的研究を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
神経障害後からの経時的な脊髄後角抑制性シナプス電流の解析を初めて行った。その結果、神経障害後の経過とともに変化し、最終的に慢性痛時にはGABAあるいはGlycineの受容体の感受性変化により応答が減弱していることを示した。一方で、化学遺伝学的手法を用いて下降性抑制系の起始核の一つである青斑核NAニューロンを操作したところ急性痛に対してNAニューロンの活性化は鎮痛作用を示した。神経障害後からのシナプス可塑性変化が従来の慢性痛治療が難渋する理由の一つである可能性が示唆された。
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