研究課題
基盤研究(C)
婦人科腹腔鏡手術の333例を対象に急性痛に対するオピオイド鎮痛薬の効果と慢性術後痛発生に及ぼす遺伝子背景についてゲノムワイド関連解析(GWAS)を施行した。Astrotactin2遺伝子の一塩基多型(SNP)は術後フェンタニルの鎮痛効果を増強し、μ-opioid受容体遺伝子のSNPは手術中レミフェンタニルの鎮痛効果を減弱させた。遷延性術後痛の発生は12例(3.6%)と低く、GWASで慢性痛に特有なSNPは見出されなかったが、多施設研究の個別解析でTransient Receptor Potential Canonicalチャネル3遺伝子のSNPの慢性術後痛も含む慢性痛発生への関与が示された。
今回の研究で、Astrotactin2遺伝子の一塩基多型(SNP)が術後フェンタニルの鎮痛効果を増強し、μ-opioid受容体遺伝子のSNPが術中レミフェンタニルの鎮痛効果を減弱させることが判明した。この結果は、我々の以前の研究も含む先行研究で得られた結果と一致し補強する所見と思われ、個別化鎮痛医療の発展に資すると考えられた。術後遷延痛も含む慢性痛の遺伝的背景に関する報告は未だに乏しいが、Transient Receptor Potential Canonicalチャネル3遺伝子のSNPの慢性術後痛への関与を見出した事は、慢性術後痛発生の病態生理解明に資する結果と思われた。
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