研究課題
基盤研究(C)
研究者らは経静脈投与でBBBを透過し悪性神経膠腫(GBM)細胞に特異的に取り込まれるペプチドである2つの分子標的プローブをファージディスプレイ法で発見し特許を取得した。このペプチドをナノエマルジョン(NE)の表面に付与し、NEに抗癌剤を内包させることにより、GBMの分子標的抗癌剤を作成した。 人由来のGBM幹細胞をマウスの脳に移植する patient-derived xenograft (PDX)モデルにおいて、抗腫瘍効果を確認した。
GBMの5年生存率は10%以下、平均余命は1~1.5年と予後不良である。この腫瘍は、浸潤性に進展するため切除範囲と脳の機能温存が対立し、手術で完全に摘出できない。血液脳関門(BBB)に守られ抗癌剤が届きにくい、という特徴があり、 ヒトのがんで最も治療が困難な疾患の1つである。研究者らは、頸静脈経由で腫瘍に特異的に輸送できるdrug delivery system(DDS)であるNEを開発した。本研究の特徴は、NE内に任意の抗癌剤を包埋できるので、多様な遺伝子変化をもつGBMに最も有効な抗癌剤カクテルを輸送できることにある。これまでに、このようなDDSの開発事例の報告はない。
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