研究課題/領域番号 |
18K09036
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
谷口 昇 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 教授 (20626866)
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研究分担者 |
守田 匡伸 東北大学, 医学系研究科, 講師 (10519094)
森永 秀孝 九州大学, 医学研究院, 特任助教 (70444792)
中島 利博 東京医科大学, 医学部, 教授 (90260752)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 筋内脂肪浸潤 / 異所性骨化 / 筋内異所性骨化 / 異所性脂肪浸潤 |
研究成果の概要 |
関節の拘縮や機能低下の原因となる筋内脂肪浸潤と異所性骨化の分子メカニズムを解明するため、我々はクロマチン蛋白HMGB2を標的とした研究を行った。Hmgb2-/- MSCを用いて骨分化と脂肪分化誘導を行った結果、野生型と比較して骨分化が促進した一方、脂肪分化は誘導されなかった。脂肪分化においては、HMGB2がそのマスター遺伝子であるPpargとCebpaを介して制御する可能性が示唆された。一方で、マウス骨髄由来間質系細胞であるST-2をBMP-2で骨分化誘導する際、Hmgb2をノックダウンすると、脂肪分化が誘導された。HMGB2は筋内脂肪分化と骨内脂肪分化の両方に関与する可能性がある。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
筋内脂肪浸潤と異所性骨化は、整形外科分野では外傷後や手術後にしばしばみられ、治癒の阻害因子となるが、その分子メカニズムは明らかでない。本研究では脂肪分化、骨分化の運命を決定する因子として、クロマチン蛋白HMGB2に注目し、その細胞分化運命を決定づける「スイッチ」の役割について検討した。その結果、HMGB2はPpargとCebpaを介して筋内幹細胞の脂肪分化を誘導する一方で、骨髄由来幹細胞の骨分化の過程においては、HMGB2の欠失が脂肪分化を促進することが明らかとなった。HMGB2を制御することで、肩腱板断裂や関節拘縮などの予防や治療に貢献できる可能性がある。
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