研究課題/領域番号 |
18K09051
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
|
研究機関 | 医療法人徳洲会野崎徳洲会病院(附属研究所) |
研究代表者 |
笹川 覚 医療法人徳洲会野崎徳洲会病院(附属研究所), 研究所, 主任研究員 (80345115)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
|
キーワード | 滑膜肉腫 / 転移 / Twist1 / MICA/B / 免疫監視 / HDAC阻害剤 / 免疫回避 / がん微小環境 / NK細胞 / 骨軟部腫瘍 / 免疫療法 |
研究成果の概要 |
希少がんに分類される滑膜肉腫は高頻度に転移を生じるため、予後の悪いがんの一つとして知られている。本研究ではTwist1および転移促進環境条件がMICA/Bの発現を抑制し、低用量HDAC阻害剤がMICA/Bの発現を回復させることを示した。また、Twist1がHDAC阻害剤に対する薬剤抵抗性の原因であることを実験的に証明した。Twist1の発現を抑制する薬剤としてSN38を同定し、HDAC阻害剤と併用することで薬効改善効果が得られることを示した。本研究成果は、滑膜肉腫の転移に対する新規分子標的治療法の方向性を明示した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究課題では、滑膜肉腫の転移に対して有効な治療法として、低用量HDAC阻害剤とイリノテカン(もしくはその代謝産物SN38)を併用することで、転移巣でもMICA/Bの発現を回復させ、NK細胞による腫瘍免疫反応により細胞死を誘導することを提案した。いずれの薬剤もいくつかのがんで承認されているものであることから、滑膜肉腫治療における臨床応用へのハードルは高くないと推測される。これまでに、滑膜肉腫の転移を抑制する、転移巣に於いても有効に作用する化学療法はほとんど無いため、本研究の成果は臨床応用への重要な礎になると期待される。
|