研究課題/領域番号 |
18K09077
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
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研究機関 | 和歌山県立医科大学 |
研究代表者 |
筒井 俊二 和歌山県立医科大学, 医学部, 准教授 (70423960)
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研究分担者 |
谷口 亘 和歌山県立医科大学, 医学部, 客員研究員 (20453194)
山中 学 和歌山県立医科大学, 医学部, 助教 (30597084)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | Riluzole / patch-clamp / リルゾール / 神経障害性疼痛 / 鎮痛 / 脊髄後角 / パッチクランプ法 / 脊髄保護作用 / riluzole / パッチクランプ / 神経保護作用 / 脊髄損傷 |
研究成果の概要 |
パッチクランプ法による電気生理学的解析により、リルゾールはラットの脊髄膠様質細胞に対して、細胞の過分極を示す外向き電流を発生さ、シナプス伝達抑制作用を有することが示された。受容体拮抗薬の同時灌流試験により、この外向き電流にはGABAA受容体が関与していることが示された。神経障害性疼痛モデルラットを用いた行動学実験で、リルゾールは投与後短時間、神経障害性疼痛を抑制する作用を有することが示された。これらの結果は、リルゾールが脊髄レベルでGABAA受容体を介して抑制性シナプス伝達を亢進し、疼痛に対して抑制性に作用することを示唆している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
神経障害性疼痛は、持続的な自発痛や痛覚過敏、アロディニアなどを生じる過酷な痛みである。現在に至るまで種々の作用機序の鎮痛薬が開発されているが、既存の治療薬では十分な鎮痛効果が得られていない患者が未だ多く存在し、新たな治療薬の開発が待ち望まれている。本研究では、すでに他疾患に対して臨床使用されているリルゾールという薬剤が、ラットの神経障害性疼痛を抑制することを明らかにした。電気生理学的な実験により、本薬は痛みの伝達に深く関与している脊髄後角の神経細胞に作用し、痛みの伝導に対して抑制的に作用することが明らかとなった。神経障害性疼痛の治療薬として転化応用できる可能性を示唆する研究結果である。
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