研究課題
基盤研究(C)
現在複数の癌腫において、免疫チェックポイント阻害剤(Immune checkpoint inhibitor, ICI)が使用されている。しかし奏効率は限定されており、治療効果を予測するbiomarkerの探索が求められている。PD-1阻害剤であるニボルマブ治療前後で経時的に採取した末梢血単核細胞(PMBC)よりRNAを採取し、TCR(T細胞受容体, T cell receptor)シーケンスを行い、末梢血T細胞の網羅的表現型解析を行った。その結果TCRレパトア解析によるDIやT細胞クローン数の増減が、ICIの奏効を早期に予測するsurrogate markerとなり得ることが示された。
今回の研究では、代表的なICIであるニボルマブ投与患者において、TCRレパトア解析によるパラメーターの変化が治療後早期奏効予測マーカーとなり得ることが示された。本研究成果は進行性腎細胞癌に限らず、ICIを利用する複数の癌腫に適応可能である。奏効予測マーカーを明らかにすることで、適切な患者選択が可能となり、大幅な医療費削減にも貢献できると考えられる。
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OncoImmunology
巻: 10 号: 1 ページ: 1862948-1862948
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