精巣癌に特異的な質問票EORTC QLQ-TC26 を用いた大規模横断的研究

• 研究課題/領域番号: 18K09185
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 基金
• 応募区分: 一般
• 審査区分: 小区分56030:泌尿器科学関連
• 研究機関: 東北大学
• 研究代表者: 山田 成幸 東北大学, 医学系研究科, 非常勤講師 (60509256)
• 研究分担者: 山下 慎一 東北大学, 大学病院, 講師 (10622425) ; 荒井 陽一 東北大学, 医学系研究科, 名誉教授 (50193058) ; 鈴鴨 よしみ 東北大学, 医学系研究科, 准教授 (60362472) ; 三塚 浩二 東北大学, 医学系研究科, 准教授 (80568171) ; 嶋田 修一 東北大学, 大学病院, 助教 (80749218)
• 研究期間 (年度): 2018-04-01 – 2021-03-31
• 研究課題ステータス: 完了 (2020年度)
• 配分額: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円); 2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円); 2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円); 2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
• キーワード: 精巣癌 / がんサバイバー / ＱＯＬ / ＥＯＲＴＣ ＱＬＱ－ＴＣ２６ / QOL / 質問票

研究成果の概要

本研究では２０１３年にヨーロッパの癌治療組織から発表された精巣癌に特異的なＱＯＬ質問票であるＥＯＲＴＣ　ＱＬＱ－ＴＣ２６の妥当性を多施設共同研究で検証し、本邦精巣がんサバイバーＱＯＬの実態調査を行った。
妥当性検証ではＥＯＲＴＣ　ＱＬＱ－ＴＣ２６日本語版は英語版の計量心理学的特性と同等の特性があることを認めた。また、横断的多施設共同研究では精巣癌の治療後1年は再発の不安だけでなく仕事や学業にも強く不安を感じていることが明らかとなった。

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究は本邦における精巣がんサバイバーを対象にした初めての大規模なＱＯＬ研究である。今回の妥当性検証でＥＯＲＴＣ　ＱＬＱ－ＴＣ２６日本語版は本邦の精巣癌患者に特異的な健康関連ＱＯＬを評価する有用なツールになり得ることが明らかとなった。さらに、今回得られた精巣がんサバイバーの実態調査の結果をサバイバーシップに活用することで治療後の不安を軽減させ精巣癌患者のＱＯＬ向上につながる可能性がある。
本研究で用いたＥＯＲＴＣ　ＱＬＱ－ＴＣ２６の質問票はいくつもの言語への翻訳作業が進められており、今後国際比較を含めて精巣癌患者のＱＯＬ向上を目指した治療法の開発に役立つことが期待できる。

研究成果

• [雑誌論文] Validation study of the Japanese version of the European Organization for Research and Treatment of Cancer Quality of Life Questionnaire-Testicular Cancer 26 for patients with testicular cancer. (2021)
  • 著者名/発表者名: Yamashita S, Suzukamo Y, Kakimoto K, Uemura M, Kishida T, Kawai K, Nakamura T, Goto T, Osawa T, Yamada S, Nishimura K, Nonomura N, Nishiyama H, Shiraishi T, Ukimura O, Ogawa O, Shinohara N, Ito A, Arai Y
  • 雑誌名: Int J Urol 巻: 28 号: 2 ページ: 176-182
  • DOI: 10.1111/iju.14422
  • 査読あり
• [雑誌論文] Trends in Age and Histology of Testicular Cancer from 1980-2019: A Single-Center Study (2020)
  • 著者名/発表者名: Yamashita Shinichi、Koyama Juntaro、Goto Takuro、Fujii Shinji、Yamada Shigeyuki、Kawasaki Yoshihide、Kawamorita Naoki、Mitsuzuka Koji、Arai Yoichi、Ito Akihiro
  • 雑誌名: The Tohoku Journal of Experimental Medicine 巻: 252 号: 3 ページ: 219-224
  • DOI: 10.1620/tjem.252.219
  • NAID: 130007935408
  • ISSN: 0040-8727, 1349-3329
  • 査読あり
• [学会発表] 精巣癌患者に対するEORTC QLQ-TC26日本語版を用いた精巣癌サバイバーのQOLに関する横断的多施設共同研究 (2020)
  • 著者名/発表者名: 山下慎一、垣本健一、植村元秀、岸田健、河合弘二、中村晃和、後藤崇之、大澤崇宏、山田成幸、鈴鴨よしみ、荒井陽一
  • 学会等名: 第108回日本泌尿器科学会総会
• [学会発表] 精巣癌患者に対するEORTC QLQ-TC26日本語版の妥当性検証 (2020)
  • 著者名/発表者名: 山下慎一、鈴鴨よしみ、垣本健一、植村元秀、岸田健、河合弘二、中村晃和、後藤崇之、大澤崇宏、山田成幸、荒井陽一
  • 学会等名: 第108回日本泌尿器科学会総会
• [学会発表] 精巣がんサバイバーの性機能 (2020)
  • 著者名/発表者名: 山下慎一、垣本健一、植村元秀、岸田健、河合弘二、中村晃和、後藤崇之、大澤崇宏、伊藤明宏、荒井陽一
  • 学会等名: 第17回泌尿器科再建再生研究会
• [学会発表] 精巣がんサバイバーにおける生殖医療の現状 (2020)
  • 著者名/発表者名: 山下慎一、垣本健一、植村元秀、岸田健、河合弘二、中村晃和、後藤崇之、大澤崇宏、伊藤明宏、荒井陽一
  • 学会等名: 第25回日本生殖内分泌学会学術集会
• [学会発表] 非セミノーマ精巣腫瘍に対する化学療法後の腹腔鏡下後腹膜リンパ節郭清術の長期治療成績 (2019)
  • 著者名/発表者名: 山下慎一、藤井紳司、小山淳太朗、山田成幸、佐藤琢磨、嶋田修一、川崎芳英、泉秀明、川守田直樹、三塚浩二、伊藤明宏、荒井陽一
  • 学会等名: 第107回日本泌尿器科学会総会
• [学会発表] 精巣腫瘍サバイバーのQOL評価の現状と課題 (2019)
  • 著者名/発表者名: 山下慎一、荒井陽一、伊藤明宏
  • 学会等名: 第107回日本泌尿器科学会総会
  • 招待講演
• [学会発表] 精巣癌化学療法後の残存腫瘍に対する腹腔鏡下後腹膜リンパ節郭清術 (2019)
  • 著者名/発表者名: 山下慎一、藤井紳司、小山淳太朗、山田成幸、佐藤琢磨、嶋田修一、川崎芳英、泉秀明、川守田直樹、三塚浩二、荒井陽一、伊藤明宏
  • 学会等名: 第17回 東北泌尿器科手術手技研究会
• [学会発表] 精巣癌化学療法後の残存腫瘍に対する腹腔鏡下後腹膜リンパ節郭清術 (2018)
  • 著者名/発表者名: 山下慎一、伊藤明宏、荒井陽一
  • 学会等名: 第32回 日本泌尿器内視鏡学会総会
  • 招待講演