研究課題/領域番号 |
18K09204
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56030:泌尿器科学関連
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研究機関 | 獨協医科大学 |
研究代表者 |
藤ノ木 政勝 獨協医科大学, 医学部, 准教授 (30316583)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 精子 / 受精能獲得 / セロトニン / GABA / 体外受精 / 超活性化運動 / 超活性化 / 哺乳類精子 |
研究成果の概要 |
神経伝達物質であるセロトニン(5-HT)とGABAは、精子受精能獲得の惹起に関与するが、その調節機構は明らかではない。そのため、本研究では受精能獲得を惹起する調節機構について検討した。ハムスターでは、5-HTは5-HT2受容体を介したCaシグナルもしくは5-HT4受容体を介したcAMPシグナルによって受精能獲得は惹起された。マウスでは5-HTは5-HT2、5-HT3、5-HT4、5-HT7受容体を介して受精能獲得を惹起し、さらに体外受精の受精率も上げた。ラットでは5-HT4受容体を介して5-HTは受精能獲得を惹起した。GABAはマウス精子の受精能獲得を惹起したが、受精率には影響しなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今回の検討でセロトニンとGABAは精子受精能獲得の惹起を引き起こす作用があることが分かった。さらに、セロトニンは精子受精能獲得の惹起を介して体外受精の受精率を上げる作用もあることが確認された。また、セロトニンによる精子受精能獲得の惹起はCaシグナルとcAMPシグナルを介して起こっており、このシグナルは神経細胞で知られるシグナルと同じ経路であった。これら本研究成果はセロトニンを利用することによって人為的に精子受精能獲得を起こさせることで、体外受精の成績を向上させられることを意味する。ヒト精子においてセロトニン受容体が存在するという報告もあり、今後生殖医療への応用が期待できる。
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