研究課題/領域番号 |
18K09239
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56040:産婦人科学関連
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研究機関 | 日本医科大学 |
研究代表者 |
桑原 慶充 日本医科大学, 医学部, 准教授 (40373013)
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研究分担者 |
片山 映 日本医科大学, 医学部, 助教 (10333113)
竹下 俊行 日本医科大学, 大学院医学研究科, 大学院教授 (60188175)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 頸管熟化 / 早産予防 / 無菌性炎症応答 / プロゲステロン消退 / プロゲステロン / 頸管リモデリング |
研究成果の概要 |
帝王切開時に少量の子宮頚管組織を採取し、頸部線維芽細胞(UCFs)の培養システムを確立し、RNA seqによりプロゲステロン(P4)で発現誘導される分子群を同定した。後期流産を反復する難治性頸管無力症患者由来のUCFs培養系では、P4受容体の発現が著明に低下し、無菌性炎症応答の亢進を認めた。さらに同培養系にP4受容体拮抗薬を添加し、新たな特異的分子を同定した。次に、妊娠マウスにP4受容体拮抗薬を投与し子宮頸管組織を摘出し、CCL11-CCR3軸を介した好酸球性炎症像を見出した。さらにシングルセルRNA seq解析へ展開し、P4消退に伴う頸管組織全体の分子発現のダイナミクスを可視化に成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
早産は周産期死亡の主要な原因であり、新生児期の集中治療管理を乗り越えても神経発達予後に関わる長期的な問題をもたらす。その克服は周産期医療における中心命題であり、自然早産の多くに先行する子宮頸管熟化の制御は、早産予防戦略の鍵と考えられてきた。本研究成果により、難治性頸管無力症にみられる早期頸管熟化が、プロゲステロン(P4)受容体の発現低下によって誘導されている可能性が強く示唆された。マウス早産モデルとヒト線維芽細胞培養系を用いた網羅的解析により、P4消退で無菌的に誘導される頸管熟化機構における主要な分子シグナルを絞り込み、新たな早産マーカーや治療開発へ展開する基盤を確立した。
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