研究課題/領域番号 |
18K09271
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56040:産婦人科学関連
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研究機関 | 埼玉医科大学 |
研究代表者 |
佐藤 智美 埼玉医科大学, 医学部, 非常勤講師 (50373311)
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研究分担者 |
梶原 健 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (80286103)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | SSRI / 5-HT / セロトニントランスポーター / 脳発生 / 自閉症 / ゼブラフィッシュ / 抗うつ薬 / 胎盤 / 胎児脳発生 / 妊娠 |
研究成果の概要 |
本研究は、ゼブラフィッシュ胚をヒト胎児モデルとし、抗うつ薬SSRIの脳の初期発生への影響とその作用機序を明らかにすることを目的とした。SSRIの標的タンパク質セロトニントランスポーターSERTは、神経幹・前駆細胞で発現し、脳室面に局在することを示し、SERTの発現抑制は頭部縮小と神経発生阻害、分裂細胞の増加をもたらすことを明らかにした。SSRIは、SERT発現抑制と類似した作用を示し、SSRIによる影響は、5-HTで再現されることを明らかにした。セロトニンは、ヒト胎児脳より母体胎盤で多く産生されていることが示唆され、高濃度セロトニンは、重篤な発育遅延を引き起こすことが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
妊娠中の抗うつ薬SSRI服用が出生児の自閉症リスクを高めるとの報告がある。自閉症は、遺伝要因に依存した多因子性疾患であるだけでなく、胎児期の環境要因にも依存する神経発達障害である。セロトニントランスポーターSERTは、自閉症の原因遺伝子の一つであるが、脳の発生過程におけるSSRIの作用とSERTの役割、自閉症発症の分子機構は未だ不明である。セロトニンの進化的起源は古く、脳の発生機構は基本的に保存されていることから、本研究の成果は、SSRIの胎児脳発生に対する副作用の分子機構解明に有用であり、自閉症のリスク評価に必要不可欠なバイオマーカーを探索・同定するための研究基盤となることが期待される。
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