研究課題/領域番号 |
18K09310
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
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研究機関 | 旭川医科大学 |
研究代表者 |
長門 利純 旭川医科大学, 医学部, 講師 (80431419)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | CD70 / CD27 / 頭頸部癌 / 抗体療法 / 免疫療法 |
研究成果の概要 |
各種頭頸部癌細胞株を用いた解析から、上咽頭癌細胞株の細胞表面にCD70が発現していることが明らかとなった。上咽頭癌患者組織を用いた検討では、腫瘍細胞にCD70の発現を認めるとともに、腫瘍周囲に浸潤しているリンパ球にCD27の発現を認めた。組織中のCD70発現とEBウイルス感染の間に有意な相関が認められた。また、上咽頭癌患者血清中に可溶性CD27の発現を認めるとともに、健常人と比較して有意に高値を示した。以上より、上咽頭癌においてEBウイルスが腫瘍細胞のCD70発現に関与している可能性と腫瘍細胞がCD70/CD27経路を介して周囲のリンパ球に何らかの影響を及ぼしている可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
患者組織を用いた詳細な検討により、CD70が上咽頭癌の新しい治療標的分子となる可能性が明らかとなった。また、症例を増やした更なる検討が必要ではあるが、上咽頭癌患者血清中の可溶性CD27がバイオマーカーとして有用である可能性が示唆された。さらに、腫瘍細胞のCD70発現にEBウイルスの関与が示されたことから、CD70が上咽頭癌以外のEBウイルス関連腫瘍に対しても治療標的分子となる可能性があり、癌研究・治療全体への学術的・社会的貢献が期待できる。
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